金本新監督のもとに“超変革”のスローガンを掲げ、シーズンのスタートを切った今年の阪神タイガース。
開幕から交流戦が始まるまでの成績は25勝25敗3分、5割をキープするまずまずの成績を残した。新監督の采配はスローガン通りで、ドラフト1位の髙山をはじめ板山、原口など、実績に捕らわれずに次々と新しい戦力を積極的に投入し、「今年のタイガースは一味違う」新鮮さとともに大きな期待をファンに運んでくれた。
だがそれは5月までの話、セ・パ交流戦で7勝11敗と躓きを見せると、その後、参院選が始まったためペナントレースから目を離している隙にも黒星を重ね、気がついたらいつの間にか15年ぶりに最下位に転落していた。
オールスター後の巨人戦に3連敗、つづく広島に2連敗し今季最大借金15となり「今年はもう終わった」と、テレビを観る気にもならない日々が続き諦めかけていたが、その後突然の4連勝、1敗を挟んで3連勝と浮上しかけている。8月7日現在、46勝56敗3分け勝率0.451。広島、2位巨人には届かないものの3位DeNAとは5ゲーム差であるが、一時の不振を脱しつつある藤浪投手の出来次第では、昨年同様クライマックスシリーズ進出も期待がもてる、今日この頃である。
”超変革”のスローガンのもと、若手登用により選手の顔ぶれは変わったが、ファンに期待と失望を交互にプレゼントする伝統は変わっていないようだ。シーズン当初には「今年は大丈夫、優勝だ!」と盛り上がったファンの声援に応えることなく、今シーズンも秋風が吹く季節を迎えることになるのか、それとも…。
ただ、アニキ人気が牽引するのか主催試合観客動員数は、7月末に200万人を超えた。1試合平均42,000人超の数字は、いつも優勝争いを演じた岡田タイガース時に迫る勢いだ。ことほど左様に甲子園のスタンドは熱いのだが・・・。
7日からは夏の高校野球も始まりタイガースはしばらく甲子園を離れる。昔は「死のロード」と言われたが、今は京セラドームでのホームゲームもあるし、交通事情も大きく改善された。
この次タイガースが甲子園に帰って来るのは8月27日のヤクルト戦から。その頃にはクラ
イマックスシリーズを睨んで虎キチの後押しが球場を黄色一色に染めるのか、あるいはストーブリーグの話題がチラホラ囁かれるのか、前者であって欲しいものだ。
地球の裏側ではリオのオリンピックが始まった。時差は12時間、日本とは昼と夜が正反対である。寝不足にならないよう、気をつけながらアスリート達の活躍にもエールを送りたい。