今年の夏

7月27日、世界気象機関(WMO)と欧州連合の気象情報機関コペルニクス気候変動サービス(C3S)は、今年7月は観測史上最も暑い月となる公算が「きわめて大きい」と発表。これを受け、国連のグレテス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警鐘を鳴らし、各国の指導者に気候変動対策を強化するよう訴えた。

 

日本でも記録破りの猛暑日が続いているが、灼熱の太陽のもと高校野球の聖地甲子園では、今年も球児たちの熱い戦いが繰り広げられている。

その甲子園を本拠地とする我らが阪神タイガースは、全国高校野球選手権大会期間中は、長期ロードを強いられることになる。

 

新幹線もなかった昭和30年代には、夜行列車を利用し、宿泊は大部屋で雑魚寝ということもあったようで、選手の肉体的負担も大きかったことから“死のロード”と言われていた。

今では新幹線のグリーン車や航空機で移動し、シティホテルの個室に宿泊となり、負担はずいぶん軽くなっている。冷房が行き届いたドーム球場での試合が続く場合もあり、「甲子園での連戦よりも楽」との声もあるようだ。

今年のロードは8月1日から始まった。甲子園に帰ってくるのは約1ケ月後の29日のDeNA三連戦になる。

 

15年ぶりに岡田彰布氏を監督に迎えたタイガース。開幕ダッシュに成功したものの、4月はその上をいく猛ダッシュのDeNAに及ばず二位。しかし、5月にそのDeNAとの甲子園直接対決で3連勝し首位に立った。その後、7月に一度だけ広島カープに首位の座を譲ったが一日で奪還、現在まで首位を走り続けている。

節目の100試合を消化した10日までの戦績は、58勝38敗4分の勝率は6割4厘で貯金は20。二位の広島カープとは4.5ゲーム差となっている。

 

ペナントレースも残すところ43試合。このままシーズンを走り続け、岡田監督口癖の「アレ」を! 是非とも18年ぶりの栄冠を勝ち得て欲しいと、心から願っている。

 

本拠地甲子園はもとより、日本中どこの球場に行っても黄色いユニフォームを着たタイガースファンの見事に揃った応援には頭が下がる思いである。

得点が入るたびに、応援席から湧き上がる「六甲おろし」が球場全体に広がっていくのを聞くとき、タイガースファンは最高に幸せな気持ちになる。私も時間を見つけて球場へ足を運び、そんな幸せな気分を味わいたいものだ。

 

3年半のコロナ禍から解放された今年は、各地で夏祭りやイベントも復活し、久しぶりに地元で忙しい日々を送っている。

15日の終戦記念日には上京して、今年も日本武道館での全国戦没者追悼式に出席する。国のために命をささげられた方々、戦渦の犠牲になられた方々に哀悼の意を表することはもちろんであるが、この機に改めて平和の持続に感謝し、永久の不戦を誓いたい。

 

戦後78年が経とうとしている。私の人生とほぼ同じ歩みである。この国の戦後の歩みについて改めて振り返り、未来に思いを馳せると同時に、自らの人生を振り返り今後の行く末を考える。そんな終戦記念日にできれば幸いである。