年の瀬(2022)

2月4日から開催された北京冬季オリンピック。日本選手の活躍もあり大いに盛り上がった大会であった。

その平和の祭典の閉幕を待っていたかのように、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。ロシアとウクライナの軍事力には圧倒的な差があり、侵攻当初は戦闘は早期に終結するとも言われていた。しかし、ウクライナ軍の奮闘と西側諸国の支援により戦いは長期化、既に10カ月を超えている。

21日にはウクライナのゼレンスキー大統領がワシントンを訪問。バイデン大統領との会談後、連邦議会の上下両院議員を前に演説し、アメリカのこれまでの支援に感謝するとともに、支援の継続を訴えた。

未だにこの紛争の帰趨は見通せない。来年も国際社会において最大の課題であり続けるだろう。5月に広島で開催されるG7サミットでは、議長国として日本のリーダーシップが求められるだろう。

 

一方、国内に目をむけると、何と言っても今年最大の出来事は、参議院選挙での安倍晋三元総理の襲撃事件である。

7月8日の昼前、奈良市で参院選最終盤の街頭演説中だった安倍元総理は、背後から銃撃され、帰らぬ人となった。銃規制が厳しい日本でこのような事件が白昼に起きるとは、誰も予想だにしなかった。多くの国民が元総理の死を悼み、各地の献花場には長蛇の列が続いた。

ただ、その後の国葬を巡っては賛否両論が飛び交い、世論が大きく二分、岸田文雄内閣支持率急落に繋がることとなる。また、この事件が引き金となって旧統一教会と政治の関係に耳目が集まり、自民党議員を中心に幅広く浸透していたことが顕在化。先の臨時国会で、信者救済に関する法律が制定された半面、教会と縁があった閣僚が辞任に追い込まれるなど大きな政治問題へと発展することとなった。

 

11月20日からカタールで開催された2022サッカーワールドカップ。日本代表サムライブルーは死の組と言われた予選リーグで、強豪ドイツ、スペインに勝利し、一位で決勝トーナメント進出を果たす快進撃を見せた。老いも若きも深夜早朝のテレビ中継に熱中し、国中が歓喜の渦に包まれた。

3年越しのコロナ禍も含め、内外とも明るい話題が少ない一年であったが、最初と最後に国際舞台での若人の活躍が日本に感動を届けた。スポーツの持つ力を改めて実感した。

 

私にとって、この一年は、ライフワークとしている科学技術分野で大きな成果が得られた年であった。新規事業の創出、創業・成長促進のためのスタートアップ支援政策や我が国の科学研究再生にむけた大学改革政策などが大きく前進した。

 

そんな2022年もあとわずか数日を残すのみ。

ここ2年間、開催が見送られていた新年会も、来年はかなり戻ってくるようだ。一方で、恒例の年末警戒巡視や地元神社での新年の挨拶は見送られることになった。今年も静かな年越しになりそうだ。

 

皆様にはこの1年間、何かとお世話になり本当にありがとうございました。来年も引き続きご支援ご支援の程、宜しくお願い致します。

来るべき年が皆様にとって輝かしい年でありますように、祈念いたします。