今年の終戦記念日

7月上旬から急速に拡大した新型コロナウイルス、ここ数日の感染者数の推移をみると、ようやくピークは越えたようだ。しかし、猛暑による熱中症の頻発も相まって、救急医療の現場はひっ迫状況が続いている。引き続き、うがい、手洗い、マスク着用といった感染対策とワクチンの追加接種をお願いしたい。

今回の第7波感染拡大に際しての「行動制限は行わない」とする政府の方針には賛否がある。私は、ウィルスの特性の変化に応じた適切な対処であったと考える。いずれにしても、これまで2年半のコロナとの戦いについては、しっかりと検証し、今後の新型感染症対策に生かさなくてはならない。

さて、3年ぶりの行動制限がない夏と言うことで、各地で久々に大規模イベントが開催されるケースも多い。

800年近くの歴史がある伝統の「博多祇園山笠」。祭りを締めくくる勇壮な“追い山笠”が3年ぶりに執り行われた。男達が担ぐ“舁き山笠(かきやま)”が威勢のいい掛け声とともに博多の街を駆け抜けた。古都の夏を彩る京都の祇園祭りも”山鉾巡行“が復活し、東北三大祭りの一つに数えられる「青森ねぶた祭り」でも、ラッセラの声が響きわたった。

地元の播州でも恒例の夏祭り、盆踊りが、かなり戻ってきた。会場入り口に消毒液を設置するとか、あらかじめ町内会組織を通じて参加者登録するとか工夫がなされており、主催者が感染対策に配慮されているのが嬉しかった。

9月初旬から東播エリアでは、地域の最大のイベント「秋祭り」の準備が始まる。ここ2年間は神事のみの実施で寂しい限りであったが、今年こそは何としても屋台を繰り出したいと、多くの地域住民は願っている。

夏の甲子園にも観客が戻ってきた。選手の感染によるトラブルにも臨機応変に対応され、大観衆の中で高校球児の熱戦が繰り広げられている。阪神タイガースのゲームも満席のファンのなかで開催されている。我らがタイガース、開幕9連敗という史上最悪のスタートから立ち直り、オールスター前に借金完済、貯金4で2位まで躍進していたのだが…。ラストスパートの奮起で、甲子園をさらに盛り上げてもらいたい。

10日には第二次岸田改造内閣が発足した。全体的に「斬新さ」よりも「手堅さ」が表に出た布陣となった。特にコロナ対応という面では、新型コロナ対策・健康管理担当として山際大志郎大臣が留任、加藤勝信氏が3度目の厚生労働大臣に就任し、超堅実な体制である。彼らの活躍にしたい。

15日の終戦記念日には日本武道館で「全国戦没者追悼式」が行われる。昨年は緊急事態宣言下の人数制限により出席が叶わなかったが、今年は必ず出席する。

世界平和が大きく揺らいでいる中での終戦記念日である。平和が望むだけで得られるものではないということを心に刻み、改めて日本が国際社会で何をなすべきかについてじっくりと考えなければならない。それがこの国の「未来への責任」を果たすことだ。

 

追伸:このところ猛暑が続いています。水分補給など十分な熱中症対策をしてお過ごしください。