謹賀新年

明けましておめでとうございます。健やかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

平和と繁栄が期待された21世紀も、最初の10年が過ぎ去りました。

情報が国境を越えて瞬時に行き交い、経済が一体化し地球規模の大競争が繰り広げられるなか、世界は今、多極構造に向けた大転換を模索しています。

世界の成長センターであるアジアに位置する日本は、その経験と知力を生かして経済の健全な成長を牽引するとともに、日米協調を基軸にアジア太平洋の平和と繁栄に貢献することが求められています。

今こそ、我が国の針路を示す明快なビジョンを描き、国民と世界に示すときではないでしょうか。

しかしながら、一昨年の政権交代以来、我が国の政治はまさに混迷を極めています。政府与党はこの1年4ヵ月の政権運営をふり返り、現実を見据えた実現可能な政策を提示すべきでしょう。そして、野党も、いたずらに政府の失政を非難するだけでなく、国家の発展に向けた戦略を共に論じなくてはなりません。既に総人口は減少局面を迎え、私たちに残された時間はほとんどないと言っても良いでしょう。

疲弊する地方経済の活性化、安心して暮らせる社会保障制度の再構築、世界をリードする人材の育成、外交安全保障政策の立て直し、そして国家財政の再建。今の日本は内外ともに難題が山積しています。これらの課題の一つひとつに機敏に対応し、的確な処方箋を示すことこそ、政治に課せられた使命です。

新年にあたり決意を新たに、これからも自らの心の声を「未来への責任」に託し、発信し続けて参ります。

今年も格別のご指導とご鞭撻をお願い致します。