実りの秋 本番!

「これまでに経験したことのないような大雨」や「ただちに命を守る行動を」など、新しい気象予報用語が次々に発信された今年の夏。何よりも“これまでになかった猛暑”が日本列島に猛威を振るったが、まだまだ暑い日があるとはいえ、さすがに彼岸を過ぎると秋の気配も感じる今日この頃である。

実りの秋の到来とともに播磨路に祭りの季節がやってきた。これから約3週間、故郷は今年もまた祭り一色に染まる。すでに我が家(高砂市曽根町)では、夜な夜な屋台の太鼓の練習音が聞こえてくる。

私も氏子の一人である曽根天満宮では、今年は国恩祭(※)の輪番になっていたため、ゴールデンウィークに続き2度目の屋台の練り出しとなるが、やはり盛り上がるのは秋祭りだ。
宵闇迫る境内で、一斉に各屋台の布団屋根にイルミネーションが点灯する。クライマックスの練り合わせでどの町の屋台が威勢よくて強いやら、13・14日の例大祭が今から待ち遠しい。祭り好きの仲間とともに今年も大いに楽しみたい。

さて、祭りが終われば15日からいよいよ臨時国会が始まる。
産業競争力強化法案をはじめ、成長戦略の実現を加速する新規政策群の創設はもちろん、国家安全保障会議設置法案や特定秘密保護法案、公務員制度改革関連法案などの重要法案の審議、加えて通常国会終盤の混乱で積み残した形の電気事業法の改正案の処理も急がなくてはならない。

私のライフワークである科学技術政策の分野でも、平成20年に制定した「研究開発力強化法」の改正法案を提出する方向で、党内議論を進めている。

安倍総理は「日本を世界で最もイノベーションに適した国にする」と繰り返し発言している。その実現への原動力となるのは、研究開発能力のさらなる充実による国際競争力の強化だ。産官学の連携を進める人材流動化、長期安定的な研究開発資金の提供、研究成果の実用化を進める規制緩和等の施策を推進しなければならない。財政当局や規制官庁の抵抗は強いが、その壁を打ち破り、改正法案を提出、成立に導きたい。

通常国会が閉幕したのが6月26日。参議院選挙と5日間だけの臨時国会があったとはいえ、実質的な法案審議は既に3カ月以上休止している。
この間、福島の汚染水問題がクローズアップされ、TPP交渉も年末の決着に向け最終段階に入っている。
課題は山積しているが、スピーディーな議論を展開し、決められる政治の実現に努力しなければならない。

※国恩祭…江戸時代末期の天保年間に起こった大飢饉(1830年代)に由来する。飢饉による人心荒廃を憂いた加古(旧・加古郡)と伊奈美(旧・印南郡)の神職が集まって、「祓講」という組合組織を結成して、郷土の繁栄と安泰を祈願する臨時の大祭をおこなったのが始まりと言われている。毎年5月に旧加古郡と印南郡の22の社が2社ずつ輪番で務め、11年に一度当番となる。