責任政党のあり方は

 今年も早や一ヵ月が過ぎました。

 通常国会では補正予算案が可決され、審議の中心は22年度予算案をめぐる議論へと移ります。

 それに先立つ施政方針演説で、鳩山総理は「いのち」と言う言葉を24回も使いました。

 これを聞いて思い出したのは、今から15年前の代表質問の光景です。当時新党さきがけの代表幹事鳩山氏が、本会議壇上から「皆さん。政治は愛です。」と語りかけられました。

 演説内容については、与野党から賛否様々なコメントが出されていますが、私の感想は「善し悪しはともかく、鳩山さんらしい新スタイルの演説だった」ということにしておきたいと思います。

 いよいよ予算委員会で、92兆円の政府予算案の審議が始まります。野党となっても自民党は責任政党です。政府案を批判するのみではなく、具体的な対案を作成し、考え方の違いを明確に示していく方針です。

 まず、大きな論点とすべきは、短期的な細かな施策よりも、中長期的な成長戦略や財政規律・安全保障でしょう。政策面で与野党の対立軸を際立たせ、国民の皆さんにわかりやすく選択肢を提示しなくてはなりません。

 メディアの報道は、政治と金の問題を追求している様子に集中しがちです。予算委員会の実況中継をご覧いただき、政策についての地道な議論も行なわれていることを分かって戴ければ幸いです。

 そうは言っても政治と金の問題も避けては通れない問題です。政治への信頼を回復するには、まず、政治家自らが清廉潔白でなくてはなりません。
 
 国会審議のスムーズな運営のため、国会が本来の政策議論の場となるためにも、疑惑を持たれた政治家は、倫理綱領に基づき自ら進んで国民に対し説明責任を果たすべきでしょう。渦中の方々の潔い対応を期待しています。